インフルエンザが人から人にうつるように、感染症は他の人に伝播する病気です。
病院内でどのような対策を講じても、患者さんから患者さんへの伝播を100%防止することは不可能です。
病院内での感染対策をより効率的に行うためには、十分な医療従事者の配置と、感染対策にかかる費用を十分担保することが必要です。残念ながら現在の日本の医療では、十分な感染制御は多くの医療従事者の個人的な犠牲の上に成り立っています。
現在、感染症専門医の資格をもつ医師は、全国でも1000人程度、平均すれば一都道府県に20人程度しかおりません。このため、川崎市内の主要医療機関の有志が集まり、それぞれの医療機関でどのような菌が問題となっているのか、川崎市内の医療機関でどのような状況になっているのかを把握し、みんなでそれぞれの施設の不足している部分を補い、多くの知識を集約して対策を協議するための協議会を設立しました。
一般の皆様にも適切な情報を提供できるような体制を作ることも目的の一つとなっています。